住民税非課税世帯の年収目安はいくら?地域別にわかる無料チェッカー【年金155万円・211万円の壁も判定】

「物価高対策の給付金、うちは対象になるの?」「親を扶養に入れたら保険料はどうなる?」「年金生活になったら住民税は払うの?」——ニュースで毎日のように目にする「住民税非課税世帯」という言葉。実はその基準となる年収は、全国一律ではなくお住まいの市区町村によって変わることをご存じでしょうか。

住民税の非課税基準は、生活保護制度の「級地区分」という地域区分に連動しており、同じ年収・同じ家族構成でも、東京23区では非課税なのに、隣の市では課税されるということが起こり得ます。

そこで、お住まいの市区町村と世帯構成を選ぶだけで非課税となる年収の目安がわかり、さらにねんきん定期便の見込額を入れると「老後に住民税非課税世帯になれそうか」まで判定できる無料ツールを作りました。登録不要でお使いいただけます。

住民税非課税世帯 年収目安チェッカー(無料)

MoneyQuest Tools
住民税非課税世帯
年収目安チェッカー

お住まいの地域別の非課税ライン+ねんきん定期便で将来判定(令和8年度基準)

STEP 1
お住まいの市区町村を選択

一覧にない市区町村は原則「3級地」です。「その他の市区町村」を選択してください。

STEP 2
世帯構成を選択

16歳未満のお子さまも非課税判定では人数に含まれます。

STEP 3
ねんきん定期便で将来チェック
ねんきん定期便のどこを見る?
50歳以上の方:「老齢年金の種類と見込額(年額)」の合計額(老齢基礎年金+老齢厚生年金)を入力。
50歳未満の方:「これまでの加入実績に応じた年金額」を入力(今後の加入で増えるため、少なめに出ます)。
※65歳から受け取る前提で判定します。遺族年金・障害年金は非課税のため含めません。
参考
級地別・非課税となる年収目安 早見表
世帯構成1級地2級地3級地

上段:65歳以上・年金収入のみの場合/下段( )内:給与収入のみの場合の目安(額面・年額)。

ご注意(必ずお読みください)
  • 本ツールは令和8年度(2026年度)の住民税均等割非課税基準(1級地:35万円×世帯人数+10万円〔扶養ありは+21万円〕、2級地・3級地はそれぞれ0.9倍・0.8倍)に基づく簡易試算です。
  • 級地区分は生活保護法の級地区分(市町村合併を反映した直近の区分を基に作成)を使用しています。自治体の条例により基準が異なる場合があります。
  • 障害者・未成年者・寡婦・ひとり親の方は、前年の合計所得金額135万円以下(給与収入204万3,999円以下)で級地に関係なく非課税です。
  • ねんきん定期便の見込額は加入状況等により変動します。マクロ経済スライド等による将来の年金額の変動、税制改正は反映できません。
  • 正確な判定は必ずお住まいの市区町村(税務担当窓口)にご確認ください。本ツールの利用による損害について当事務所は責任を負いません。

※本ツールは令和8年度(2026年度)基準にもとづく簡易試算です。正確な判定は必ずお住まいの市区町村の税務担当窓口でご確認ください。

このツールでわかること

① お住まいの地域の「級地区分」
都道府県と市区町村を選ぶと、非課税基準を左右する級地(1級地〜3級地)を自動で判定します。1級地・2級地の全267市区町村を収録しています。

② 世帯構成別の「非課税ライン」
扶養している家族の人数を選ぶと、非課税となる合計所得金額の上限と、給与収入・年金収入それぞれに換算した年収の目安(額面)を表示します。

③ ねんきん定期便による「将来の判定」
ねんきん定期便に記載された年金見込額(年額)を入力すると、老後に住民税非課税世帯になれそうかを、非課税ラインまでの余裕額つきで判定します。

住民税非課税世帯とは?基準は「住んでいる地域」で変わる

住民税非課税世帯とは、世帯全員の住民税(均等割・所得割)が非課税となっている世帯のことです。均等割が非課税になる所得基準は次の計算式で決まります(令和8年度)。

35万円 ×(本人+同一生計配偶者+扶養親族の人数)+10万円(扶養家族がいる場合はさらに+21万円)

この「35万円」「21万円」という金額は1級地(東京23区・大阪市など大都市部)の基準で、2級地では0.9倍、3級地では0.8倍に縮小されます。つまり、地方に住むほど非課税のハードルは下がる(基準額が低くなる)仕組みです。

たとえば単身者の場合、非課税となる年収(額面)の目安は次のとおりです。

  • 1級地:給与収入110万円以下/65歳以上の年金収入155万円以下
  • 2級地:給与収入106.5万円以下/同151.5万円以下
  • 3級地:給与収入103万円以下/同148万円以下

夫婦2人世帯(配偶者を扶養している場合)なら、目安は次のように上がります。

  • 1級地:給与収入166万円以下/65歳以上の年金収入211万円以下
  • 2級地:給与収入約156.9万円以下/同約201.9万円以下
  • 3級地:給与収入約147.8万円以下/同約192.8万円以下

なお、2025年の税制改正で給与所得控除の最低額が65万円に引き上げられたため、令和8年度からは単身者の給与収入ベースの非課税ラインが従来の100万円から110万円(1級地)に変わりました。ネット上には改正前の「100万円の壁」のまま止まっている情報も多いのでご注意ください。

ご自身の市区町村が何級地かは、厚生労働省が公表する生活保護制度の級地区分で確認できますが、一覧から探すのは意外と手間がかかります。上のチェッカーなら都道府県と市区町村を選ぶだけで自動判定されるので、まずはそちらをお試しください。

年金生活の「155万円の壁」「211万円の壁」とは

65歳以上の方は、公的年金等控除が最低110万円あるため、年金収入155万円(1級地・単身)までは住民税非課税になります。これがいわゆる「155万円の壁」です。

夫婦2人世帯(配偶者を扶養している場合)では、非課税となる所得上限が101万円(1級地)に上がるため、本人の年金収入211万円以下+配偶者の年金収入155万円以下が非課税世帯のライン。これが「211万円の壁」です。

ここで重要なのが、この「壁」も級地によって変わるという点です。夫婦2人世帯の本人の年金収入ラインは、1級地211万円・2級地約201.9万円・3級地約192.8万円と、地域によって20万円近い差があります。「211万円」という数字だけが独り歩きしていますが、これは大都市部の基準。ご自身の地域のラインは上のチェッカーでご確認ください。

また、遺族年金・障害年金は非課税所得のため、この判定には含まれません。老齢年金だけで判定される点も押さえておきましょう。

住民税非課税世帯になると何が変わる?

住民税非課税世帯になると、税負担がなくなるだけでなく、さまざまな制度で優遇の対象になります。代表的なものは次のとおりです。

  • 国民健康保険料・介護保険料・後期高齢者医療保険料の軽減
  • 高額療養費制度の自己負担限度額の引き下げ
  • 物価高対策などの臨時給付金の支給対象
  • 大学等の修学支援新制度(授業料減免・給付型奨学金)の判定基準

ただし、誤解していただきたくないのは、「非課税世帯を目指すこと」自体が目的になってはいけないということです。働き控えや年金の受け取り方を無理に調整して手取りを減らしてしまっては本末転倒です。まずは自分の世帯のラインを正しく知り、そのうえで年金の受給開始時期や働き方を世帯全体の手取りベースで設計することが大切です。

ねんきん定期便で「老後の住民税」を先読みする3ステップ

ステップ1:ねんきん定期便で見込額を確認する
50歳以上の方は「老齢年金の種類と見込額(年額)」の合計を、50歳未満の方は「これまでの加入実績に応じた年金額」を確認します(50歳未満の方は今後の加入で増えていきます)。

ステップ2:チェッカーで判定する
上のツールのSTEP3に見込額を入力すると、お住まいの地域の非課税ラインまで「あと何万円の余裕があるか」「何万円オーバーしているか」が一目でわかります。

ステップ3:受け取り方と資産形成を設計する
ラインぎりぎりの方は、年金の繰上げ・繰下げ、iDeCoや退職金の受け取り方によって課税・非課税が変わることがあります。また、NISAの運用益や利益確定は住民税の判定所得に影響しない一方、iDeCoの受け取り方は影響するなど、「どの箱でお金を受け取るか」の設計が老後の手取りを大きく左右します。

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よくある質問

Q. 遺族年金や障害年金も「年収」に含まれますか?

A. 含まれません。遺族年金・障害年金は非課税所得のため、住民税の非課税判定は老齢年金や給与などの課税対象の収入だけで行われます。たとえば遺族厚生年金を多く受け取っていても、ご自身の老齢年金が非課税ライン以下であれば住民税非課税になります。

Q. 住民税非課税世帯を「わざと」目指すべきですか?

A. おすすめしません。非課税の優遇より、働いて増える手取りや年金額の方が大きいケースがほとんどです。大切なのはラインを知ったうえで、受け取り方の工夫で「知らずに数万円だけ超えて優遇をすべて失う」ことを避けること。手取り全体で判断しましょう。

Q. 夫婦のうち一人だけ住民税がかかる場合はどうなりますか?

A. 「住民税非課税世帯」は世帯全員が非課税であることが要件のため、一人でも課税されると非課税世帯には該当しません。夫婦それぞれの収入をチェッカーに入力し、二人とも非課税ライン以下かどうかをご確認ください。

Q. 障害のある方やひとり親の場合、基準は変わりますか?

A. 変わります。障害者・未成年者・寡婦・ひとり親に該当する方は、級地に関係なく前年の合計所得金額135万円以下(給与収入だけなら204万3,999円以下、65歳以上の年金収入だけなら245万円以下)で住民税が非課税になります。一般の基準より大幅に有利なので、該当する方はこちらの基準で判定してください。

「わが家の場合はどうなる?」は、家計の数字で確認を

このチェッカーでわかるのは、あくまで一般的な基準にもとづく目安です。「年金の繰下げと非課税ラインのどちらを優先すべきか」「iDeCoと退職金をどう受け取ると手取りが最大になるか」といった具体的な答えは、ご家庭の家計状況とライフプランを数字で整理してはじめて見えてきます。

FP事務所MoneyQuestは、金融商品を販売しない中立的な立場のFP事務所です。ねんきん定期便とチェッカーの結果を持ってご相談いただければ、あなたの世帯に合わせた老後の手取り最大化プランを一緒に設計します。お金の総合コンサルティングNISA・iDeCoスタートサポート年間顧問契約をご用意しています。

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※本記事およびツールは情報提供を目的としたものであり、個別の税務相談に応じるものではありません。税額の正確な計算・判定は税理士または市区町村窓口にご確認ください。

小椋 晃樹 Ogura Koki

1992年生まれ。国立大学経済学部卒業後、大手都市銀行に入行。 資産運用や住宅ローン、法人融資など幅広い業務に携わり、延べ1,000件以上のご相談を経験。

現在は独立系FPとして、理想の暮らしや将来に向けた資産形成をサポート。Instagramでは4.3万人超のフォロワーに向けて情報発信を行い、全国から300件以上のご相談をいただいている。

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